B.500 “MAI TROPPO”
ブルガリが担当したワンオフカー B.500 “MAI TROPPO”は、職人技と美しさへの
オマージュです。初代500は「甘い生活」でも大きな役割を果たしましたが、この映画は美と芸術への愛から生まれたイタリアのアイコンです。イタリアの洗練性の象徴であるブルガリは、この価値を再解釈しました。ブルガリは、ジュエリーのルールを書き替え、現代デザインのアイコンになった新しいトレンドを立ち上げることで、長年にわたって革新的ブランドとして世界をリードしてきました。そのブルガリが担当した500は、真の宝石と呼ぶにふさわしい仕上がりを誇っています。最高品質の素材を使ったインテリア、細部にまで行き届いた気遣い、ブルガリ誕生の地ローマを想起させるカラーとモチーフのユニークな組み合わせなどを特徴としています。
このクルマに付けられた名前が“MAI TROPPO”(あふれる豊かさ)であるのも、納得できることでしょう。このワンオフカーはサフランカラーのパール塗装をまとっていますが、これは色彩豊かなローマの落日に刺激された色調で、ブルガリがアイコンとして多用するものです。その効果は、高度な職人技が生み出す塗料のニュアンスによってさらに高められます。この塗装は、ジュエリー製作において生まれた端材を粉砕して作った金粉を混ぜて作られることで、「宝石」としてクルマのキャラクターを強調しています。その結果、環境にやさしく、独自の輝きを放つクルマが誕生しました。サイドシルとフロントモールディングにはガラス加工技術が適用されています。ホイールは伝統的にブルガリのシンボルとされてきた星形デザインに、ブラックのラッカーとゴールドのトリムを組み合わせています。サイドには光沢のあるゴールドにダイヤを埋め込んだB.500ロゴを組み合わせる“jewel(宝石)”バッジが装着されます。
資源再利用の哲学はインテリアにも反映され、ダッシュボードパネルは、過去に販売されたブルガリのシルクスカーフを使った張り地を採用して、さらにエレガントになっています。シートは青緑色の鴨の羽色の本革に“Diva”パターンのエンブロイダリー刺繍を施し、ゴールドのロゴ刺繍とスカーフ生地のインサート施されています。
しかし、インテリアにおける真のハイライトは、ブルガリが擁する金細工職人がアメジスト、トパーズ、シトリンという3種類の半貴石を組み合わせて製作し、ステアリング
ホイール中央に設置された取り外し可能なブローチでしょう。